怒りの心理(1)/男性が怒る心理

私達はどういった時に怒りを感じるのでしょうか。

私達は、いきなり怒れと言われても怒ることはできないものです。

人間がある感情を抱える時には、かならずそれを引き起こした引き金があります。人間の怒りの心理を探る際には、まずその怒りを引き起こす引き金について考えていくことが大切となります。

私達が怒りを感じる時の代表的な例が『自分を否定された時』です。 では『自分を否定された時』とはどのような時でしょうか。

そのひとつは、行動ではなく人格を否定された時です。

例えば、会社に遅刻をしたり仕事でミスをして、上司から注意をされるだけであれば、それは行動を批判されただけになりますが、「お前はダメなやつだ。」 「会社に必要がない人間だ。」と言われれば、それは人格を否定されたことになります。

行動と人格は違います。例え行動が間違ったとしてもそれは人格の否定にはつながりません。もし人格を否定されてしまえば、その人は、自分が優れた人間であるか、出来の悪い人間であるか二者択一を迫られてしまいます。そして、自分をダメな奴だと思い落ち込んでしまうか、「そんなことはない!」と反発してしまうかのどちらかとなってしまうでしょう。

また、女性がアドバイスをしたことで男性が『自分を否定された』と思いこみ、怒りに変わってしまうこともあります。 これは恋人同士のトラブル、夫婦間のトラブルにおいて非常に多いので、ぜひとも覚えておいて欲しいのですが、人間は『わかっていることをアドバイスされる』と自分を否定されたと思いこんでしまう傾向があります。

女性の多くは恋人・夫に対し、愛する人だからこそもっと成長してほしい、魅力ある人間になって欲しいと願うものです。そしてその要求はふたりが親密になればなるほど大きくなっていきます。

例えば、子どものいる家庭で、夫が休日にゴロゴロしている時、妻が「お父さんなんだからもっと子どもの前ではしっかりして。」とか「「子どもの健康のためにはタバコを吸わないで。」と言ってしまうことがあります。しかし、そういう時、その男性はそのことをすでに頭の中ではわかっていることも多いんですね。

女性からアドバイスされ、男性がカチンときてしまうのは、わかっているけれどもどう行動してよいのかわからない、わかっているけれども決断をすることができない時です。頭ではわかっている時に他人からわかっていることを言われてしまうと男性は自分自身を見下されたと思いこみ、それが怒りに変わってしまうことも少なくないのです。

こういう時、女性側には悪気はありません。むしろ私は女性側は正しい事を言っていると感じます。しかしいくら正しい事を言ったとしてもそれが相手に正しく伝わるとは限りません。女性が男性にアドバイスをする時は、「この人は大人なのだからわかっているだろう」というある程度の信頼をよせることも大切でしょう。

さて、今回は、人間は『自分を否定された時』に怒りを感じることを説明しました。 しかし例え、人格を否定されても、また、すでにわかっていることをアドバイスされても、まったく怒らない男性もいれば、怒る男性もいます。その違いはいったいなんなのでしょう?

次回は怒りっぽい男性の内面の真実に迫っていきます。


怒りの心理(2)/怒りっぽい男性の心理

いつも怒っている男性の心理の裏側

怒りそのものは悪いものではありません。

怒りは、嬉しい、悲しい、楽しいといった人間の持つ感情のひとつです。感情は人間であることの証でもあります。ゆえに『怒り』それ自体は善でも悪でもありません。人間であれば、ある出来事で怒ってしまうのは仕方のないことかもしれません。

誰だって時には怒ります。しかし、今回取り上げる『怒りっぽい男性』はいつも怒っています。怒る必要のない場面でも怒っているのです。

思い通りに生きることができない不満の抑圧

こうした怒りっぽい男性の多くはいつも世間に対して不満を感じています。思い通りに生きることができないことに不満をため、イライラしているのです。そして、その一方で自分のことを無能で不運な男と感じていることが少なくありません。しかし、それを心の奥で感じていても表に出す事がほとんどありません。

男性は女性以上にプライドが高いと言われています。そして女性以上に強さをアピールする傾向があります。強いことが男らしいと感じているのです。そして男性の多くがその強さのアピールのひとつの方法が怒りであると感じていると思われます。

しかし、強さを必要以上にアピールすることは、自分が弱い人間であることを悟られたくないことの裏返しでもあります。怒りっぽい男性は「強さ=激しい怒り」と考え、それを表現することで、自分の弱さを見られることを実は隠そうとしているのです。

怒りっぽい男性の根底にある心理=恐怖

もうおわかりになっていただけたかもしれません。怒りっぽい男性の根底にある心理。それは自分の弱さを見られることの”恐怖”なのです。
彼らはなぜいつも怒りを表現するのでしょう。 それは『恐い』からです。

彼らは『自分の弱さを見られる恐怖』を感じているからいつも怒っているのです。
それではなぜ彼らは自分の弱さを見られることに恐怖を感じているのでしょうか。それは彼らの意識の中で、自分が本当は弱い人間であることを他人に悟られてしまえば、更に自分が傷ついてしまうと感じているからなのです。

彼らが、自分の弱さを見られることで感じる『それ以上の恐怖』とはなんでしょう。それは次にあげる3つに分類することができます。 その3つとは『見捨てられる恐怖』、『傷つけられる恐怖』、『支配される恐怖』です。

ある人は自分の弱さを見られたら見捨てられると感じ、

ある人は自分の弱さを見られたら傷つけられると感じ、

ある人は自分の弱さを見られたら支配されると感じています。

怒りっぽい男性を詳しく分析していくと、この『見捨てられる恐怖』、『傷つけられる恐怖』、『支配される恐怖』を抱えた3タイプの男性に分類することができるのです。

こうした怒りっぽい男性には、ある共通する幼少期の家庭環境の特長があげられます。肉親から肉体的・精神的な虐待を受け、恐怖、屈辱を感じながら育ったケースです。幼少期に虐待を受けた子どもほど、非力でない自分を立証するために人より優位に立とうとしてしまうのです。